学校安全ネット通信第10号・巻頭号「築くのは大変だが、崩れるのは一瞬」

「築くのは大変だが、崩れるのは一瞬」

この言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
人によっては、「財産」という答えがあるかもしれない。

では、人と人との「信頼関係」はどうだろうか。

弁護士の立場から、いじめの重大事態調査に携わってみると、
学校と保護者との信頼関係の構築が上手くいかなかったがために、
修復困難な程度まで関係が悪化しているケースが散見される。

信頼関係を築くのは、難しい。
お互いの立場や認識が異なるからである。

昨今、学校の法化現象の功罪が叫ばれている。
いじめ防止法を見ると、教員や学校に責務が課せられ、現場の負担になっていることは否めない。教員は疲弊し、それに対応する余裕はないとの声も聞かれる。

他方、いじめ防止法で規定される、事実の調査、児童生徒や保護者への支援・指導・助言、各報告といった対応の重要性に異論を差し挟む余地がないことも確かである。
学校がこの基本対応を徹底したことによって、保護者が安心感を得て、学校との信頼関係の醸成に繋がったという例もあるようである。

いじめ防止法成立からはや12年、
子ども、大人、全ての学校関係者の幸せにつながる取組みを考えていきたい。


(2025年12月21日掲載分)
※令和8年1月から、当ネット会員にのみ配信中のメルマガ「学校安全ネット通信」のうち、巻頭号を掲載しています。